「落車」は一生しないくていい


今日、自転車がらみのネットニュースを見てて「落車が私を成長させてくれた」っていうのを見て、競技者やハイアマチュアの方々なら、そーゆーこともあるけど、一般的には、そーじゃないよな~と思って書いてみます。

自転車の落車は大けがになりやすい

自転車乗車中に転倒することを「落車」といいまして、自転車に乗っていると誰もが経験する可能性はあります。
その場合、大きなケガをする可能性は、自転車の速度と比例(正確には速度の2乗かな?)すると考えていい。

初心者がよくやるような、立ちゴケ(止まろうとした時に、ビンディングペダルからシューズを外しそこねて、そのままゆっくりと転倒すること)程度なら、ヘルメットさえを被ってれば、せいぜい擦り傷程度だろうから、まぁ、その程度は笑い話ですむ。

速ければ速いほど、落車した場合のケガの程度は大きくなるし、打ち身、捻挫、骨折という話は身近なトコロからも聞こえてくる。
最悪、死亡事故の可能性も無くはない。
ヘルメットのおかげで頭部は守られても、他にも大事な器官はたくさんあって、そこにダメージがいかない保証は何も無いですから。

頭を使って落車を回避する

とはいえ、自転車、特にロードバイクの魅力は、その爽快なスピード感であることは間違いなく、ゆっくり走ってるだけではその魅力を味わうコトはできない。
やはりスピードは出したい。

というわけで、少しでも落車を避けて走りたければ、頭を使うコトになる。
周囲の状況をよく見て、落車リスクに応じた走り方をしないといけない。

●車の交通量の多い道は控える。

自転車にとって最も危険な外部要因は「車」です。
大抵の車は、自転車にとっても適切な対応をしてくれますが、たまにそーじゃない車とか、よそ見をしてる車もある。
ほんのちょっとの接触でも、自転車にとっては大きな落車事故になるので、可能な限り交通量の多い道は避けるべき。

同様の理由で、歩道や、道の両脇から人が飛び出してくるような見通しの悪いところも、警戒しながら走らないといけない。
飛び出してきた人を避けようとフルブレーキして落車した人の話もよく聞く。

●下りは控える。

言わずもがな、一般の自転車乗りにとって、最も速度が出る状況は下り坂。
自分のような貧弱な体力でも、寒風山から下ってくるときは50km/hぐらいなら簡単に出ます。
これも、なるべくブレーキを多めにかけて速度が出過ぎないように。
自分がよく知ってる山ならともかく、初めて下るような山ならなおさら。
よく知ってる山でも、見通しの悪いカーブなんかは、ブレーキ多めでクリアするとか気を付けたい。

●トレインは控える。

自転車競技に参加してると、空気抵抗を低減する技術として前の自転車にぴったりくっついて走るトレインとか覚えるようになる。
これも当然ながら、誰かがトラブルで落車すると、後続は巻き込まれるリスクの高い走り方。

向かい風が強かったりとか、脚力の弱いひとを引き連れていく時はホビーライダーでもやる時もあるだろうけど、その場合も、あまり接近しすぎないようにとか、前の自転車の軸線の左右どちらかにズレて走ったりとか、リスクを勘案した走り方はできるはずなので、そこは絶えず意識する。

●全力出し切るのを控える。

スポーツをする上にあたって、全力を出し切るのはすごく気持ちいいコトだし、充実感を味わういい方法だけど、それが一般公道上である場合は、逆に落車リスクを増加させてしまう。

上でも書いてる通り、落車を防ぐ為には、周囲の状況を絶えず確認して、そこから予測されるリスクにあらかじめ備えて走ることが絶対必要。

全力を出し切ることで、周囲の状況確認が甘くなったり、力いっぱいペダルを回すのに夢中になってリスクの予測がおろそかになったりすると落車の可能性は高くなる。
おまけに、全力を出してる分、速度があるので、落車した時のケガは一等酷くなる。

競技のように交通封鎖されてる道路や、閉鎖されているトラックなんかは別として、ホビーライダーなら、無我夢中になるほど全力を出せる場所はほとんど無いということは肝に銘じておかないといけない。

落車は一生しなくていい

ホビーライダーは一生落車しなくていいです。

落車すら乗り越えて成長しなければならない競技者とは違うコトは意識しておきたい。

多くのひとにとって自転車は楽しむものであって、ケガするほど無理する必要は少しもない。

そのためには、常に状況を見て、危険を予測、察知して判断し、的確に行動する意志力が必要。

ホビーライダーにとっては、体力脚力をつけて他人より速く走れるようになる以上に、事故回避能力を磨いていく方が、はるかに重要なので、お間違えのないように。


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