本来は自転車blogな本ページですが、これから長い付き合いになるトランスポーターのお話なので、なぜワゴンRを選んだのかを書いておきたい。
MTが乗りたい
ATやCVTではなくマニュアルトランスミッション(MT)の車に乗りたかったのが最初の理由。
開発黎明期のATと違って、今はATとMTの性能差はほとんどありませんので各種性能を優先してMTを選んだわけではないです。
また、スポーツドライブのためのMTというわけでもないです。
30代のころ、そこそこ大馬力のスポーツセダンに乗ってたこともあって、路上で妙に高性能な車に乗るのは、心理的上の隙を産むような感覚が残っているのもあって、路上では一切無理も無茶もしない主義。
MTに乗るのは、やはり運転操作により積極的に介入したい…という気持ちなんだと思います。
ごく自然に車の動きと連動して、車を自分の感覚に近い状態で把握しながら乗るのにはMTが適してると。
まぁ、すでに出荷比率が1%を切ってる状況なのでMTを選ぶ時点で選択肢は極狭です。
そんな中でワゴンRのベースグレードFXにはきちっと5MTが用意されていました。
軽い車がいい
今まで乗っていたホビオは、非力な660ccエンジンに、1t超える車重ということもあって、おそらく路上で最も鈍重な車両であったという自覚はあります。
もちろん、それを補って余りある積載性と運用性の高さで選んだのでそこには全く不満はなく、逆に遅い車は遅い車の矜持をもって運転すべし…という妙な精神性を身に着けることにもなりましたし。
幸いにも商用軽バンであれば、まだMTが選べる状況だったので、そのまま軽バン継続という選択肢もあったのですが、やはり1t超える車重を継続するのは少し抵抗ありました。
ターボモデルもあったのでエンジン出力的には改善されそうでしたが、逆に燃費的には悪化するのも今のご時世には合わないですし、ここはもっと軽い車が良い。
軽さはあらゆる問題を解決するというのは自動車も自転車も一緒です。
ワゴンR(FX)のFFモデルの車両重量は730kg。
今までより300kg近い軽量化はなかなかに魅力です。
余計な装備は必要ない
ここで言ってるのは「豪華装備」や「便利機能」の類で、ABSやESPといった「安全装備」のことではないです。
長く軽バンに乗ってたこともあって、豪華装備も便利機能もほとんど使わないのは分かり切ってましたので、なるべく無い方がよい。
特にクルーズコントロールの類は高速道路に乗らない生活なので全く不要です。
他にも誤発進抑制、車線逸脱抑制、ヒルホールド、HUD、LEDランプ、ハイブリッド、アイドリングストップ、シートリフター、チルトステアリング、各種豪華エクステリアパーツ、本革ステアリング、6スピーカー、全方位モニター付きディスプレイオーディオ…などなど。
最近の車であれば割と標準装備になってそうな機能ですが、ワゴンR(FX)はこれらの装備はなく非常にシンプルです。
これでいいやではなく、これがいいのです。
ハイブリッドは要らない
あとこれは持論の類であって、他の方に共感してもらいたいという話ではないですが、自動車にモーターとバッテリーを追加して燃費を稼ぐハイブリッド機能は自分にとっては不要です。
燃費向上という目的達成のために効果があるのは認めますが、そのためのアプローチにモーターとバッテリーという重量物を増やすというアプローチが自分には合わないです。
燃費を向上させるなら、徹底的な軽量化で結果を出すべきと思ってますので。
そういう意味では5MT、FF、ハイブリッドなしというシンプルな構成のワゴンR(FX)は非常に魅力的に見えました。
実際、乗り始めて10日ほどですが燃費はカタログのWLTC値とほぼ同等の26km/lに達してますので、ストップ&ゴーの多い通勤渋滞のない用途で使うならハイブリッド機構自体がデッドウェイトになります。
あと、これは単純に計算すれば分かることですが、自分の年間走行距離でハイブリッド機構により節約できるガソリン代の総計(たとえば10年分とか)と、ノーマル車とハイブリッド車の差額を比較すると、年間2万kmぐらい乗らないと元はとれないケースが多々ありますので、節約メインで選ぶ場合はそこ重要だったりします。
このシンプルな構成は今しかない
最初は無理してでも車検通してホビオを継続する選択もあったんですが、現行ワゴンRや他社の同等車種のスペックを調べていくにつれ、おそらくMTでFF、ハイブリッドなし、シンプル装備の軽い車を新車で入手できる機会は今が最後なんじゃなかろうかと考えました。
ワゴンRはモデル末期で、来年あたりに現行よりも軽量化されたフルモデルチェンジがあるんじゃないかとの噂ですが、そこでMTやハイブリッドなしの構成が用意されるかどうかは分かりません。
実際、現行ワゴンRも時期によってはMTがない時もあったようです。
となれば、様々なタイミング揃った今こそ買い換え時、という流れが今回の顛末。
シンプルな自動車ライフには、シンプルな自動車が必需品です。
自転車乗りとしてシンプルの良さは充分に理解してますので。