誰でもメンテナンス:チェーン


自転車はクルマと違ってメンテナンスフリーっていうわけにはいかない乗り物です。

とはいえ、メンテナンスってどうすれば?っていう方も多いとは思いますが、専門知識が無くても、必要最低限のメンテナンスはできます。

隅から隅まで、っていうには工具もスキルも必要ですが、まずは簡単なのから覚えていけば、徐々に手を入れられる範囲は広がりますし。

洗浄→注油

基本は、この2つ。
常に綺麗な状態を保ち、回転、摺動する部分への潤滑を怠らない。

自転車に限らず、メカのメンテナンスはこの2つがベースで、調子が悪くなれば、これに「調整」が加わったり「交換」が加わったり。

いずれ「洗浄」「注油」のプロセスで、メカをしっかり見る機会がなければ、「調整」や「交換」が必要になるタイミングを見つけられませんので。

チェーンの洗浄

本当なら、変速機やギアについた汚れを先に落としますが、日常的に実行するなら、まずはチェーンの汚れだけでも落とします。

やり方はいろいろあって、洗浄用のメカを用意してるヒトもいますし、チェーンを外して、灯油等につけ置きするヒトもいるようですが、毎度そこまでやるのは面倒すぎます。

自分の場合は、ウェス(ボロ雑巾など)をあてた状態で、パーツクリーナーで洗い流してます。

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メンテ本を見ると、ディグリーザー(油脂成分を分解する洗浄液)を使ってますが、汚れがこびり付いてたりしてなければ、たいていパーツクリーナーで汚れは落ちます。

ただし、パーツクリーナー(ディグリーザーもそうですが)は、タイヤやプラスチックにかかると、劣化を早めてしまいます。
必ずウェスを後ろにあてて、タイヤに液がかからないように注意して作業してください。

チェーンの注油

洗浄したチェーンは、オイル切れで金属同士が擦れる一番摩耗しやすい状態ですので、必ず注油します。

気をつけるのは、チェーンは全体的に注油するものではなくて、チェーンのコマ、それも連結部分のピンに注油する…と意識すること。

普通の自転車であれば、チェーンは100個ちょいのコマをつなぎ合わせて作られてますが、注油するのは、そのコマをつなぎ合わせてるピンの部分だけ。

写真の赤矢印部分のみです。

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それ以外の、コマの側面とか、内側とかにはオイルを塗布させる意味はありません。
かえってゴミやホコリを吸着して汚れの原因になります。

なので、注油に使うオイルは、写真のような1滴1滴たらすタイプの容器が使いやすい。

ポタポタしながら、100回ちょっと垂らしてあげれば、全てのコマのピン部分に注油できます。

スプレー缶タイプでパァーっと吹いてもダメってことはではないですが、どこに注油してるかを意識するのは大事なコトだったりします。
コツさえ掴めば、そんなに時間はかかりませんので。

あとはクランクを回して、オイルをピンの中に馴染ませてあげて、最後にチェーンの横サイドなど、不要な場所に付着してるオイルをウェスで拭き取って完了。
時間に余裕があれば、注油から拭き取りまで30分ほど待ってあげると、オイルの馴染みがよくなるらしいですが、まぁ、大差はないと思います。

注油するオイル

用途などによって、どのオイルを使うかは悩ましいとこですが、実際には、潤滑さえできてれば、どのオイルを使ってもそんなに差はないと思います。

さらっとしたべたつかない粘度の低いオイルは、汚れを吸い寄せないですが、比較的速くチェーンから落ちやすく、頻繁な注油が必要。

ドロッとした粘度が高いタイプは、表面の油膜が長持ちするので注油の間隔が長めでも大丈夫。
そのかわり、汚れは付着しやすいので、泥の中とか、雨の中とか走るんでなければ、積極的にオススメはしません。

その2つのバランスを見極めながら、後は容器の形や量で決めていいんじゃないですかね。
自分、よく使ってるのはフィニッシュラインのドライテフロンルブですが、この容器、横にすると漏れやすいフタの構造に変更になって、工具箱の中に入れておけなくなったのが困りもの。

よい代替品を探してます。

ちなみに、よくCRC5-56はどうなの?って聞かれますが、あれは粘度が低すぎて、あっという間に落ちちゃうので、チェーンの潤滑には向かないかな…と思ってます。

チェーンの洗浄&注油は頻繁に

実際のトコロ、チェーンを普段から綺麗にしておくと、ギアや変速機側への汚れの付着もだいぶ改善されるはず。

自転車のパーツの中で、最も汚れやすく、最も激しく動く場所ですので、ここをメンテナンスしてあげるだけでも、各部の摩耗は抑えられます。

いろいろ長持ちしますよ。

今回の作業であれば、10分かからず終わるでしょうから、自転車と仲良く、気持ち良いライドを楽しみたいなら、月に1,2度は手を入れてあげてもいいと思います。

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