自転車にはウィンカーも、ブレーキランプも装備されてませんので、自分がこれからどのような行動を取るかを示すためにはハンドサインをすることが絶対必要です。
道交法にも規定されてますが、あまり難しコトはなくて「右折」「左折」「停止」あたりを出しておくことで安全性はかなり向上します。
まぁ、クルマと同様に考えておけば間違いはないです。
クルマからは見えない「停止」のハンドサイン
「右折」は右手を真っ直ぐ横へ。
「左折」は左手を真っ直ぐ横へ。
このへんはシンプルですが、問題は「停止」です。
自転車乗りどうしでよく使うのが、背中で掌を後ろに向けるという方法。
この状態で掌をグーパーグーパーさせると「減速」というような意味を表します。
これはこれでよく分かるのですが、一つ問題があります。
真後ろのヒトしか見えないんですよね。
つまり、想定されるのは自転車同士が集団走行する場合、かなり接近して空気抵抗を減らした状態。
すぐ真後ろにいる自転車乗りに、いち早く「停止」「減速」を知らせるためのスタイルです。
この役割においては、非常に役に立ちますが、残念ながらクルマからはよく見えません。
背中に手をあてた状態だけでは全体のフォルムの変化が少なすぎて、ほとんど気付いてもらえないというのは、特に交通量の多い場所を走る自転車乗りは覚えておくべき。
クルマに対して、右手を斜め下へ
クルマに対して「停止」のハンドサインを出す時は、右手を斜め下にして掌を後ろに向けるのがいいです。
実際、道交法において規定されてるのもコッチです。
これであれば、道路の中央方向に手が伸びるので、クルマからも視認しやすいですし、掌が後ろを向いてると、クルマのドライバーに対して「ちょっと待ってね~」という風な意志を伝えやすいですので、こちらの方が、安全性の向上には寄与しそうです。
使い分けよう
どっちがイイかは、よく議論になったりすると思いますが、最も大事なのは「停止」をするコトを間違いなく後続のクルマ、自転車に伝えると言うコト。
そのためには、この2つは使い分けることを、個人的に提案してます。
交通量の多い通りで、道路の左端も狭く、クルマの脅威がある場所では「右手を斜め下へ」方式で、確実にクルマに伝える。
集団走行で、すぐ後ろに後続の自転車がいる場合は「右手を背中へ」方式で。
誰に伝えたいかによって、この二つは使い分けるのが一番安全確保に役立ちます。
もちろん追突された場合によりダメージがあるのはクルマの方なので、優先するべきは「右手を斜め下」方式…がイイと考えます。
大事なのは安全を確保するコト
残念ながら、日本の自転車に対する法律は不十分な上に、矛盾を含んだまま放置されていて、100%法律を遵守することが難しいという現状があります。
とはいえ、優先されるべきは路上の安全なのは言うまでも無く。
「右手を背中へ」方式は、自転車乗りしか知らない…コッチを使った方が自転車乗りっぽく見えてカッコイイと思うかも知れませんが、ケースバイケースです。
クルマに伝えるべきタイミングと、すぐ後ろを走る後続の自転車に伝えるタイミングとを、きちんと把握しないといけないです。
マメに後方を確認するクセもつけた方がいいです。
自転車の場合は、手信号をする場合は片手運転を余儀なくされ、かつ右手を離してる間はブレーキング操作に支障をきたしますので、いつでも100%とはいかないです。
それでも、普段から手信号を出すクセをつけておけば、万が一の事態に遭遇する確立をいくらかでも下げられるはず。
安全っていうのは、その小さな確立低下の積み重ねですので。
100%の安全なんて、どこにもありませんから。