やまめ乗りの教則本が興味深い


昨日に続いて「やまめ乗り」の教則本を読み進んでますが、本懐とは別の意味でなかなか興味深い。

というのも、教則本の中で使われてる説明が、どーも力学的に辻褄の合わない説明であるにもかかわらず、あらためて力学的に解析していくと、別の理屈できちんと「やまめ乗り」のメリットが説明できてしまうこと。

少々不謹慎だが、この符丁の合い方が絶妙で、読み進めるのがすごく楽しい。
確実なのは「やまめ乗り」自体にメリットがあることは間違いなさそう。

テコの原理だけでは説明できてない

例えば、より深くおじぎをすれば、テコの原理で、よりペダルに荷重をかけることができるという説明。
それによって速く走れるという説明。

ところが、サドルの位置を支点にしてしまうと、足の付け根や腰の部分に関節がある以上、テコの原理では、クランクにかかる荷重は増やすことができない。
また、サドルを支点と説明すると、上体の荷重はサドルで支えることになるために、これまたクランクへの荷重増加に寄与しない。

テコの原理を持ち出しての説明は適切ではない。

しかし、この姿勢を取ることで、確かに出力を上げらるコトに実は矛盾はない。
力学的に仮設を組み立ててみると…

支点はサドルではなくペダル

頭の位置を遠くにして、重量物をより先端に持っていくことで増やせる力のモーメントは、クランクへの荷重を増やすことには直接寄与していない。

しかし、支点をサドルではなくて、ペダルと考えると別の効果が発生する。

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頭の位置を遠くにすると、ペダルを挟んで反対側に、より上方への力が働く。
つまりサドルから腰が浮く。

そうすると、サドルにかかっていた荷重が、今度はペダルにかかるようになる。

こうなれば、上体の重さをクランクへの荷重として使えるようになり、自らの体重を効果的にペダリングに活用できるようになる。

力学的には、こちらの説明の方が辻褄があう。

実はダンシング?

こー考えると、あれほど深い前傾姿勢をとっているにも関わらず、サドル前方の圧迫がさほどでもないコトにも説明がつく。

「やまめ乗り」は、サドルの上に腰を置きながらも、サドルへの荷重を最小限にして、ペダルへの荷重を増やすことに重点を置いた乗り方ではないかという仮説だ。

極端に言えば「サドルに腰を置いたまま行うダンシング走法」とも言える。

まぁ、自分では「やまめ乗り」をしてるわけではないので、なかなか実証するには難しいし、ペダルの位置によって変わる荷重の変化を正確に評価するのはかなりの難題。

なにより、自分の力学的知識も現役から離れて久しいので、ちょっと自信がない。

だが、結構確信を突いてるんじゃないかと思う。

実際、「やまめ乗り」じゃなくても、サドルへの荷重を抜いてペダルに荷重する乗り方は存在するし、その意味では理論的な矛盾は無い。

他にも、サドルを後方に引くことで生じるメリットを、教則本とは違う理論で説明可能で、それはまた明日にでも

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