この土曜日、男鹿半島ではブルべが開催されたり(秋田市、上小阿仁、男鹿の200km)、お隣山形ではツールドサクランボが開催されたり、遠く富士山麓では富士ヒルを明日に迎え、続々とSNSに情報がアップされたり。
自分の自転車仲間のみなさんも、あちこちで出かけて楽しんでた様子。
自分はやっぱり男鹿にいた
そんな中、今年の春からスポーツバイクのレンタルを開始した男鹿自転舎さんとの共同企画で、大学生(AIU)7名の方々を、男鹿半島の南磯、平坦な海岸線にコースを設定してサイクルアテンドをやらせていただきました。
全員スポーツサイクル初心者で、年齢的にはほぼ半分ぐらいの子たちですし、どーなることかと、あれやこれやと案内の方法や情報を整理して臨んだわけですが…
結果的には事前に準備した情報の9割は使うことなく。
いろいろ振った話題の反応を見ながら、その時々に思い出した話を中心に行く場所や案内の内容を決めていきました。
そーゆー流れは、いちおう予想通りではあるんですが、今回は予想の斜め上をいく展開満載。
んー、世の中に予定通りの面白さなんかなんにもないんだな…っていうのを改めて実感させてくれた大学生のご一行に感謝です。
こうした偶有性の中にこそ、本当の面白さとの出会いがあるっていうものです。
この場所、この時、その一瞬の面白さ
これは、もう肝に銘じておくコト。
男鹿半島のような、面白いスポットや歴史、文化が豊富な土地柄で、わざわざ遊びに来てくれた人たちに、ありきたりの場所を紹介したり、ありきたりの情報を説明する必要なんか何もないです。
こちらが用意していた内容っていうのは、あくまでこちらが提供したい内容であって、来てくれた人が欲してる話や体験とは、たいていの場合一致しない。
ここがみどころ!…と思ってた場所と、ぜんぜん違う場所に激しく反応したりというのが本来あるべき姿。
何に感動するかなんてみんな違うわけですから。
いちおう今回は鵜ノ崎、館山、潮瀬崎をポイントに案内してたわけですが、こちらが一番予想外だったのは「館山トンネル」。
スポーツサイクルにも慣れた頃、館山のトンネルに入った瞬間に、この日一番の歓声が、トンネル内の反響とともに沸き上がりました。
あの一瞬の空気感の変化、いやはや、ここ反応するかー。
まぁ、考えてみれば、交通量の少ない走りやすい道、そして古びた暗いトンネル、新鮮味にあふれた自転車の風にふかれながら、友達とわらわら一緒にトンネルに入るって、確かに非日常の塊だ。
沸き上がらない訳がない。
でも、2回目に来た時に、同じように沸くかっていうとはなはだ疑問で、この場所、この時、その一瞬の面白さ。
こーゆーの大事にしたい。
やっぱり人だ
大事なのはやっぱり人。
自分も、自転車を使って男鹿半島を体験してもらうことに関しては、他の人より数段上のレベルでこなす自信がある。
同様に、他のジャンルであれば、この人に案内してもらいたい…っていう人がたくさんいる。
そうした人のところに、感性豊かな人が遊びに来た時に、お互いに注意と敬意を払いながら道中共にすることで、凄い化学反応が起きてるんだと思う。
トンネルの話は、まさにそれ。
自分と参加者の間で起こった化学反応。
お互い全く想像もしなかったものが生まれた瞬間。
こーゆーのは、ガイドに100%案内してもらおうとか、決められた説明文を間違いなく参加者に伝えなきゃ…みたいな関係性の間では生まれえない特別なもの。
この特別を大事にしていきたですなーっていうのが今回のなによりの感想でした。
サイクルアテンド、これからも続けますよ。
追記:
向かい風で遅れた到着したお昼は文化会館向かいの海鮮市場食堂。
オススメは壁に手書きで書かれた煮魚定食、焼き魚定食。
今日あがったと思しき新鮮なメバル!
うまいよー