ブームとしての自転車と、文化の定着


さて、つい最近、自転車に乗る中学生女子にお話しを伺う機会があり、何故に自転車?っていう事を聞いたところ、やはり「弱虫ペダル」、それも最近はドラマ化されているようで、そちらの影響も大きいとのコト。

昨日、たまたまスカパーの無料チャンネルで、そのドラマが再放送されてたので録画してチェックしてみたんですが、まぁ、確かにそんな感じで、そのあたりを狙ってるなぁ(適切な表現が思い浮かばない…)という感じのドラマの配役。

若い女子には人気が出そう。

まぁ、良いことだと思います。

当初は、「弱虫ペダル」は、実際のサイクルロードレースとはぜんぜん違うだろ…っていう批判コメントもありましたが、最近、欧州で立ちあげられたハンマーシリーズというレースのフォーマットが、「弱虫ペダル」で展開されるレーススタイルに酷似してるとのコト。

読者や観客を感動させてくれる勘所は、しっかり掴んでるようです。

ブームは終わる

って、ずっと思ってたんですが、ネットでスポーツサイクルの販売台数の推移とか探してみたところ、どうやら販売台数が増え始めたのは2006年ころ。
きちっとした資料が見つけられなかったんで転載は避けますが、2006年の販売台数が30万台ほどで、そこからじわじわ増えて、今はその倍以上の60万台オーバー。

もう10年を超える、息の長いブームになってます。

以前の自転車ブーム(1回目はランドナー等のロングツアラー、2回目はMTB)の時は、ブームの終焉と同時に、パタッと元に状態にもどりましたが、これだけ長期に渡るとなると、ブームが終わった後もそれ以前の状態に戻るってコトはなさそう。

ブームが終わったころに、中古市場に高性能フレームが格安で流通…なんてのを期待してたんですが、この分だと、まだしばらくそうした状況になりそうもなく、残念なような、そうでないような…

競技から文化へ

とはいえ自転車が文化として定着したかと言われれば、そこはまだまだ。
今だに体育会系の競技スタイルが主導的という印象がある。

・速く走れるのが凄い。
・遠くまで行けるのが凄い。
・機材に金をかけてるのが凄い。

これらが悪いわけじゃなくて競技志向で取り組んでる人であればこれは当然。
ただ、それは自転車の魅力の一端というか、ピラミッドの上端の楽しみにしか過ぎない。

速くなくても楽しいし、遠くまで行けなくても楽しいし、機材にお金をかけなくても楽しい。

もっとピラミッドの下側で楽しむ人の数が増えていかないと自転車文化としては深みが足りない。
もっと自由に自転車を楽しむ人が増えれば、自転車の新しい楽しみを発見する人も増えてくるし、それによって、自転車の面白さがどんどん広がっていく。

逆に言えば、そうした楽しみを広げられれば、自転車を楽しむ人の数は今の数倍にもなる。
今は競技者+マニア+変わりものが、ピラミッド上部の1割程度を埋めてるだけで、まだ下の9割は空いてる状態なんだと思う。
ここに入りこんで来きてくれる人を増やすっていうのは、今自転車を楽しんでる人にも、大いに楽しみのある話だろうし、そうしたところは今後も意識していきたいトコではある。

さて、そろそろ次のライドの企画も考えないと…


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