6/1から、自転車に関する交通ルールが変更になり、取締りが厳しくなります…というニュースが昨日から賑やか。
・信号無視
・遮断機が下りた踏切への立ち入り
・指定場所一時不停止など
・歩道通行時の通行方法違反
・制動装置(ブレーキ)不良自転車運転
・酒酔い運転
・通行禁止違反
・歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)
・通行区分違反
・路側帯通行時の歩行者の通行妨害
・交差点での安全進行義務の違反など
・交差点での優先車妨害など
・環状交差点での安全進行義務違反など
・安全運転義務違反
うーん、これって今までの交通ルールと一緒です。
ルール自体は何も変わってないんです。
警視庁の方で、啓蒙用のリーフレット配布してましたので、どの項目が具体的に何をさしてるかは、そちらをご参考に
自転車乗りほど、何も困らない
一般の知り合いから「自転車の取締りがキツくなるって大変だね…」って言われたりしてますが、実はさにあらず。
自分を含めて、日常的にスポーツバイクに乗っている大半のライダーにとって、今回の変更はほとんど影響しません。
というのも、今までも、そしてこれからも、我々は自転車を含む交通ルールを完全に厳守してます。
どれほど厳しく取締りをしようが、交通ルールに違反していないわけですから、何も困る事はない。
影響はゼロと言って良い。
大変なのは、今まで自転車の交通ルールに詳しくなく、なんとなく自転車を利用してきた方々。
実際、自転車が絡む事故の大半はこうした方々に関係したもの。
今回の交通ルールの変更、取締り強化は、こうした方々の事故を減らすコトが目的であって、別に自転車乗りに意地悪しようという訳じゃないです。
悪質違反、重大事故は裁判所行き
一時、自動車のような青切符制度が導入されるかのような報道が広まりましたが、これは間違い。
自転車で悪質な違反を起こして摘発されたり、または重大事故を起こしたりした場合に適用されるのは、今まで通り赤切符。
反則金を納めれば事後処理が終わる青切符と違って、赤切符は後日、裁判所に出頭して裁判を受ける必要があります。
裁判官が出した判決に従って、刑罰を受けたり、罰金を支払ったりすることになります。
ようは犯罪者、前科持ちというコトになるわけです。
例を挙げれば、自転車は車道の左端を走行するのがルールですが、これに違反して右側を走行した場合の罰則は「3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」です。
これは今までもそうですし、これからもその通り。
今までと違うのは、より厳密に交通ルールに沿った摘発が行われるんじゃないか…という風には予想してますが、このあたりは運用されるのを見てみないと分かりません。
安全講習のみ追加される
自転車に関する交通ルールの変更といわれながら、交通ルール自体は何も変わっていないのは最初に述べた通り。
追加されたのは「3年以内に2回の摘発を受けた場合の安全講習の義務化」です。
この講習自体は受講手数料が1回5,700円。
(さらに安全講習を受けずに無視した場合は5万円以下の罰金)
とはいえ、この安全講習を受けなければならなくなるのは、
1.1回目の交通違反摘発
(例えば右側通行等で、5万円以下の罰金)
↓
2.2回目の交通違反摘発
(例えば歩道で徐行しなかった等で、2万円以下の罰金)
↓
3.安全講習の義務
(受講手数料が1回5,700円、また安全講習を受けなかった場合は5万円以下の罰金)
となりますので、よほど頭が悪くない限りは1回目で反省して、交通ルールを守るようになりそうな気がします。
また違反をを繰り返す常習犯にとっては安全講習の義務ぐらいでは効果は薄そう。
おそらく、数年後にまた制度の微調整があるものと予想はされます。
一般の方々も注意しましょう
今までは「自転車ぐらいで赤切符とか、裁判とか大げさ」という気持ちが警察の側にあったのは確かですが、ここ数年、段階的に自転車に関する交通ルールの適用を厳密にしていこうという意志が明確に見えます。
結局は、自転車の事故が増えたというのが統計としてあり、その事故数を減らすことが目的。
自転車というと、スポーツバイクに乗っているヒトが目立つコトもあって、そっちが対象に思われがちですが、実際は交通ルールを知らないのも、交通ルールを守らないのも、その結果事故を起こしているのも、一般の方々が大半。
我々、自転車乗りも、今まで以上に交通ルールを遵守しますが、一般の方々も新たに交通ルールを覚えて、それを守って、事故に遭わないようになればいいなぁ…と思います。